準2級 表計算(Excel)
3.計算式や関数が利用できる
1. 四捨五入の結果を求める関数を使用した計算式の作成ができる
今回は、「1. 四捨五入の結果を求める関数を使用した計算式の作成ができる」を解説していきます。
「四捨五入」の関数は、「ROUND関数」です。
関数の入力に関しては、色々な方法があります。よく初心者用に説明されているのが、メニューの「数式」タブを使ったものです。下図のように、非常に多くの内容が表示されます。少し圧倒されませんか?
P検の準2級で利用する部分は、ほんのわずかです。多くにボタンの中から選ぶのに時間が掛かりすぎ、効率的ではありません。
そこで、ここでは、別の方法を使っていきます。
数式を入力するのには、まず、「漢字入力」をはずし、「半角」つまり「英数字」の入力ができる状態にしておくことです。この方が、間違いが少ないと思います。
次に、入力したいセルを選択します。
ここで、大事なのは、問題文で、複数のセルが指定されている場合です。
数式を入力する操作で、最初に複数のセルを選択して操作することは、ほとんどありません。複数のセルに対して、数式を入力する場合は、1つのセルに対して、数式を完成させてから、コピーして、他のセルを完成させることが普通です。
そこで、複数のセルに対して、数式を入力する必要があるときは、コピーできるように「絶対参照」が必要かどうかをよく考えてください。
それでは、具体的な問題で操作方法を確認していきましょう。
問 四捨五入の関数を使用して、セル[C25]に小数点第1位を四捨五入する計算式を作成する
ROUND関数は、下図のように、「数値」と「桁数」の2つの内容(引数)が必要です。
数値は、何でしょうか?「セル[C25]・・・計算式を作成する」となっているので、セルC25に数式を入力することは、分かりますね。それでは、どの値を四捨五入するのでしょうか?
この問題では、数式を入力するセルも、数値が入力されているセルも、いずれも、同じC25になっています。
つまり、準2級での数式(関数)の入力は、このように、数式を入力するセルに既に数値または数式(関数を含む)が入力されているということです。
そこで、操作する上で、大切なことは、既に入力されている内容を消さないということです。
次に、この問題で間違えやすいところについて、説明します。
2つ目の必要な内容は、桁数です。桁数は、「表示したい桁数」という意味です。「小数点第1位を四捨五入する」と結果はどうなりますか?「小数点第1位」が表示されていますか?
そうですね、「小数点以下は表示されていない」ということですね。
言い換えると「整数」を表示するということになります。したがって、桁数は、「0」となります。
もし、「100の位を四捨五入する」であれば、「1000の位から表示される」ということになります。
この場合、桁数は、「1000」ではありません。数字が何個・・・、のように考えてください。「1000」だから、0の数字が3個だから、3です。でも、小数点以下を正の数字で表現しているので、その逆で、「-3」となります。
「桁数」入力すると結果が「=」の部分に表示されるので、それで確認してください。
それでは、実際に操作を始めましょう。
まず、セルC25をクリックして選択します。ここには、既に何か入力されています。
そこで、それを消さないように注意して、先頭にマウスカーソルを移動します。つまり、先頭をクリックしてします。マウス操作がうまくできないようでしたら、移動のための「←」キーを押して先頭にしても結構です。
もし、先頭が「=」であれば、その直後にマウスカーソルを移動しておいてください。
例えば、下図のような場合であれば、「=」と「A」の間にマウスカーソルを移動しておきます。
ここで、「ro」と「ROUND関数」の先頭の文字を少し入力します。すると、下図のようなプルダウンメニューが表示されますので、「ROUND」を選択し、「TAB」キーを押すか、ダブルクリックして、「ROUND関数」を挿入します。
すると、数式バーの内容が次のようになります。
慣れている人であれば、このあと、「)」の後ろに、「,0)」を入力して、「Enter」キーを押すか、「レ」の形の「入力」ボタンをクリックして完了でもいいです。
少し不慣れな人は、「,」の位置、「)」の入力わすれなど、間違えやすいので、関数入力のウィンドウを利用する方がいいと思います。
「fx」ボタンを押すと、「関数の引数」ダイアログボックスが開きます。
「ROUND関数」を挿入した直後では、上の図のような表示になっています。ここで、「fx」ボタンを押すと、「AVERAGE関数」に対する関数入力のウィンドウが開きます。これでは、操作できないので、「ROUND」の文字の途中にマウスカーソルを移動します。(下図では、「O」と「U」の間にマウスカーソルを移動しています。)
すると、下に表示されている「ROUND(数値,桁数)」の「ROUND」の文字が少しはっきりと表示されます。
この状態で、「fx」ボタンを押すと、「ROUND関数」に対する「関数の引数」ダイアログボックスが開きます。後は、桁数に「0」を入力して、「OK」ボタンをクリックして完了です。
もう一つ、予め入力されている内容をコピーしておき、後で利用する方法もあります。
こちらは、各自で確認してみてください。
次回は、「2.切り上げや切り捨ての関数が使用できる」について解説していきます。